ゆきちゃんが蒔いてくれた小さな種が、私の心に小さな白い花を咲かせました
ゆきちゃんのお墓参りで
心に届いた言葉。
「母ちゃんのところに行ってほしい」
それは、ゆきちゃんからの
初めての頼まれごとでした。
私はその言葉を静かに受け取り
ゆきちゃんのお母さんのもとへ向かいました。
仏壇に白い花をお供えし
遺影のゆきちゃんの目を見つめながら
まるでそこにいるかのように
生前と同じように話しかけました。
私が、ゆきちゃんのお母さんに、ありったけのゆきちゃんとの思い出話を語ったあと
93歳になるゆきちゃんのお母さんも
遠い昔の記憶が蘇ってきたのか
静かに話し始めてくださいました。
それは、私の記憶には残っていない
私が3歳になる前ころの
私とゆきちゃんの思い出でした。
「いつも一緒に遊んでいたのよ」
そう言いながら
遠い昔を思い出すように
ゆっくりと語ってくださいました。
気がつけば、そのお思い出話も
私の思い出話と同様に
一冊の本になるくらい
次から次へとあふれるように続いていきました。
私の知らない
幼いころの私とゆきちゃんの時間が
その場に静かに戻ってきたような
そんな不思議で温かな時間でした。
タイムスリップしたような
温かな時間を過ごせたのは
昨年の年末の事でした。
年が明けてから
鑑定師としての私に
今までにない
ご縁の変化が起こりました。
男性のお客様から指名予約をいただくようになったり
フリーでご来店された男性のお客様も
鑑定を延長してくださる様になりました。
どこか、ゆきちゃんと重なるような
とても優しく
そして儚い雰囲気を持った方とのご縁もありました。
お客様の中には
鑑定中から静かに一筋の涙を流される方もいらっしゃいます。
そして鑑定のあと
「来てよかったです」
と、
そっと一言だけ残して帰られる方もいらっしゃいます。
あまり多くを語られないお客様でも
その方の心の奥にある想いが
タロットには不思議なくらい綺麗に映し出されます。
「来てよかったです」
その言葉を言って頂いた時
私の心にも温かなものが
静かに広がっていくのを感じました。
私はこれまでも
お客様の心に寄添うことを
大切にしてきました。
ですが、あの日を境に、
言葉が少ないお客様の想いも
以前よりもっともっと
深いところまで
感じ取れるようになっていることに気づきました。
律儀な人だったゆきちゃんが
「母ちゃんのところに行ってくれてありがとう」と、
そのお礼に
私の心に
小さな種を蒔いてくれたのだと思っています。
その種は
小さな真っ白い花を咲かせました。
そしてその花は
鑑定に来てくださるお客様の、お心の中にも
ゆきちゃんが私に蒔いてくれた小さな花の種を
今度は鑑定師としての私が
お客様の、お心に小さな種を蒔き
その種が小さな白い花を咲かせることが出来る鑑定師でありたいと思っております。
花は暖かな季節に開花するものもあれば
厳しい寒さの中で咲き続けながらも暖かな春をまつものもあります
お客様其々の、ご自身のペースで必ず小さな白い花は開花します。
ご相談内容を上手く伝えられなくても、ご心配なさらずに、ありのままのお心でお越しください。
ご縁が繋がる日をお待ちしております。
音白みさき

